森圏管理学研究室

研究室の概要

for_01森林を自律的な生態系として研究するだけでなく、人間と森林の関係を重視しながら、多様で豊かな森林の持続的維持に寄与できる知見や技術の獲得と提案を目指している。現在の森林がどのように形成されたか、また、そこに生息する生物がその森林環境をどのように利用して生活しているのかについて、主として生態学、遺伝学の手法を用いて明らかにする。また、森林全体の保全の観点から、天然林の管理、外来樹木の管理、人工林や放棄森林の活用などについても積極的に関わっている。

研究の詳しい内容は、研究室ホームページhttp://www.fes.es.a.u-tokyo.ac.jp/に掲載されています。

所属教員

  • 齊藤 陽子(准教授)Yoko Saito

これまでの実績

  • ウダイカンバ、ミズナラ、ヤチダモ、クヌギなど多くの樹木の遺伝構造を研究し、構造の形成要因、過去の人為影響などを明らかにし、遺伝的多様性から見た森林管理のあり方を示した。
  • 絶滅危惧種であるユビソヤナギについて、生活史特性、分布要因などを検討し、分布地推定により新産地を発見するとともに、保全策を提案した。
  • 年輪解析と文献調査により、関東周辺の大規模モミ林が、江戸時代の炭焼きと針葉樹保護政策により形成されたことを明らかにし、日本の森林の成立への人為影響を明確に示した。
  • インドネシアにおいて放棄プランテーションの活用のための早生樹造林法と育種に関するプロジェクトを実施し、地域社会の安定化に寄与する成果を得た(環境省プロジェクト)。

これからの研究課題

  • 東アジアにおける主要樹木種の遺伝構造解明による、グローバルな森林保全策の提案
  • ミズナラなど主要樹種のランドスケープレベルの遺伝構造解明による地域森林保全策の提案
  • スダジイ林などの放棄された旧薪炭林の持続的な利用システムの開発
  • ニワウルシなど外来樹木の侵略性評価と管理手法の開発
  • ウダイカンバなど主要樹種の家系内競争のメカニズムの解明による天然林管理手法の評価
  • クヌギなど生活密着樹種の遺伝構造解明による、日本人と森林の基層的関係の解明